EVOドラフト所感

解説

Pro Quest(以下PQ)でドラフトと向き合い苦労されている方が多いと思います。

Worldに向けて練習する兼ね合いもありEVO発売より7-8回プレイしています。

初週のPQでは2没でしたが感覚的だった部分が見えてきたので、このリミテッド環境で考えなくてはならないことを幾つか言語化します。

パックの構成を理解する

Boost枠 5枚
アイテム枠 0-2枚
その他(装備、バフ、Scrap、Galvanize、Evo Upgradeなど)5-7枚
レア枠 2枚
RF枠 1枚

Boost、レア、RFの8枚のみが固定です。

最初の数手のうちに上家、下家がどのようなカードをピックしたか推察できますし、また、推察させることができます。

例えば、EVO装備・Evo Upgratdeが流れているのであればTeklovossenは少そう。

例えば、Grenadeなどのアイテム、on-hitでアイテムを出すカードなどが流れるならDashが少ない。

例えば、Hyper Driver(以下HD)やHD参照のカードが多数流れるならMaxxが少そうと。

そして、ドラフトは14枚のピックを3周、計42枚のカードプールです。すべてがMechのカードとは言えデッキとしての体を保てるのは37-8枚までが限度になります。

base装備や赤、青のピッチコスト管理しながらのピックは慣れが必要です。

防御を理解する

防御値については簡単です。

インスタント、アイテムは0

Boost、Scrap、Evo Upgradeと一部EVO装備が3

それ以外がほぼ2

それが基本です。

それを踏まえ「ダメージを通しやすいアタック」=「防御しにくい値」であることを忘れないようにしましょう。

つまりon-hitを狙いたいときは「1-3のアタック」では1枚で防がれてしまうが、「4-6のアタック」の方が守らせるには2枚以上を強制する為、通しやすい攻撃になります。

さらに「7のアタック」は3枚を強制するのでとても苦しくなり、アイテムなどが含まれたハンドでは次の行動はほぼ取れなくなります。

この話に追加でOverpower、Blockの2つが絡んで来ます。これについてはまた後ほど書いていきます。

Boostを理解する

この環境の要になるカードはどこまでもBoostです。これはどこまでもカードの効率の最大化と向き合わなければなりませんが、攻める時の動きです。

先の防御値と防御枚数を踏まえた時に「3点のBoost込みのアタック」と「3点のBoostなしのアタック」では対戦相手と自分とのカード交換枚数が変わります。

防御されたとしたとき、前者は2対1交換ですが後者は1対1交換になります。

この効率がどのようにゲームに影響するかは終盤です。fatigueプランがある相手にBoostをして勝負を挑むのはライフを実質的に失う行為となることがあります。30数枚のデッキから序盤からBoostしてライフレースは仕掛けにくいものです。

先手の1T目から動こうとするときに

①「1コス4点Boost+2コス5点Boostなし」で攻める時これは全力で守られた時に3対4の交換になり得ます。

②「2コス5点Boost+Maxx効果+武器」これはすべて防御されても3対3にしかなりませんが、HDが場に残ります。

③「2コス5点Boostなし」最効率で1対2交換が取れます。

ヒーローによっても立ち回り方は変わりますがこの環境の強い動きは1対2交換が基本となるのです。

Overpowerを理解する

1対2交換を突き詰めると概ね2枚防御+2枚で攻撃が互いに損得なくゲームが進みます。ですがそれでは戦況に変化しません。ゲームを終わらせるためには手札4枚(+1枚のアーセナル)を使い最小限の防御で最大打点を狙うことが必要になります。

しゃがむターンを作ることができれば良いですが、それはライフに余裕があってできる技です。そのためEVO環境での止めの一撃は「Overpower」になりがちです。

Actionカード1枚での防御を強いるのは強烈です。EVO環境下でこれを追加で守る手段はBlockとBlade Break持ちのbase装備だけとなります。守るプランが存在するヒーローであればピックしておく必要があります。

※Galvanized(4点)+Block(5点)+Blade Break装備1枚(1点)を使われた際の最大値は10点となります。

高いレベルになればなるほどOverpowerを意識してプレイしなくてはならないですし、序盤のOverpowerはピッチスタッキングする。防御側もそれに備えピッチしてBlockカードを残すことが必要になります。

意表を突くカードを理解する

EVO環境では幾つかのインスタントカードや相手の意表を突くことのできる組合せがあります。

インスタント

Evo 〜 Breakerサイクル、インスタントで出てきて下においたHDの2倍のダメージを軽減します。

黄色コモンインスタントEVOサイクル

腕はどうしても当てたいアタックを通せるカード

組合せ

Evo Cogspitter + アイテム

インスタントで使えるアイテムはDash同様ケアできないものです。

Scrap Harvester + バフorデバフアイテム

強い動きはゲームの主導権を大きく変えます。

デッキの完成形を理解する

Dash

Grenadeを中心にOverlord Scriptなどのアイテムを10枚程度集めることで安定してピストルを打つことができます。

Boost関連は1コス4点を意識して青ピッチとのバランスを取りましょう。

Maxx

HD参照のバフを5-6枚、HD参照Boostカードを中心に取りましょう。

Maxx用のOverpowerが1枚なのでピッチ推奨であり、カットの対象となってしまうカードです。

Teklovossen

青ピッチが重要なヒーローです。また、最低限3箇所のEVOが必要になり、5-6枚が理想です。

勝ち切るためにはEvo UpgradeやScrapのシナジーの強いカードを集める必要があります。

総評

この環境はNatsでのMonドラフトに比べるとヒーロー選択もピックの幅も広く、噛めば噛むほど味のするフォーマットです。

どうしても最初のうちは流れが読みにくいところはあると思いますが、カードプールやヒーローを理解するほどに面白みが増して来ます。

PQシーズンだけでなく、その後のWorldでも採用されるので観戦の際にも参考にできると思います。

皆さんのPQで健闘して下さい。

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